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1,995円 レビュー評価:
5.0 レビュー数:3
科学に対するあくなき洞察力と哀しみさえ呼び起こす詩情豊かな表現力が織り込まれた本作は、「幼年期の終わり」や「2001年宇宙の旅」などの傑作を創造したアーサー・C. クラークの集大成と言っても過言では無いかもしれません。
母なる地球を失った者の悲しみ、新たな母星を求める旅に対する高邁な使命感、ほんの1年足らずの人類の兄弟との邂逅と別離が、切々と語られて行きます。
この作品には一節が宗教と神に対する問答に費やされているのですが、そこで語られている様に「初期の人間社会に宗教が不可欠だったという可能性も、おおいにあるのだ。超自然的存在の拘束によって制約されなかったとしたら、人間が部族単位より